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アパートの外壁塗装をする場合の減価償却の仕組みとは?

 
アパートの外壁塗装をする場合の減価償却
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アパートの外壁塗装費用を経費に計上する場合、「減価償却費」の計算ってどうなるの?と思う方が多いようです。

今回はアパートの外壁塗装費用の経費、減価償却費について徹底リサーチしてみました!

そもそもアパートの外壁塗装費用を経費にすることはできるの?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

外壁塗装費用は経費にすることができます。

災害などによって外壁が剥がれたり、ひびが入ったりした場合に、アパートの原状回復するために行った費用は修繕費、建物の価値を上げるために行った外壁塗装は資本的支出に計上されることになります。

修繕費とは

修繕費とは、基本的に原状回復するための費用となります。

そのため、アパートに非常階段を設ける、耐震対策をする、などの費用は基本的に修繕費に計上することはできません。

修繕費に計上すると、経費をすべて計上することができるので、その年の納税額を少なくすることができます。

ただし、デメリットとしては、外壁塗装費用を計上する年の売り上げが低かった場合、営業不振とみなされる可能性も高くなります。

修繕費に計上できる条件は以下となります。

  1.  掛かった費用が20万円未満
  2.  修繕する周期が3年以内
  3.  掛かった費用が60万円未満
  4.  修繕費が前期の決算日時点でのその固定資産の取得価額の10%以下
  5.  1億円で購入した建物に修繕を行った場合、その10%の1000万円までなら修繕費として必要経費として計上できます
  6.  基本的には資本的支出(小額減価償却資産)にあたるが1個10万円未満のもので総額300万円まで

資本的支出とは

資本的支出とは、不動産の価値を高めるための支出を言います。

上記でお伝えしたような、非常階段を設ける、耐震対策をする、といった内容は資本的支出に計上することになります。

外壁塗装が資本的支出となる条件は以下となります。

  • 建物そもそもの価値を高めるための塗装
  • 外壁のデザインを変える塗装
  • 建物の耐久性を高める塗装

資本的支出は、資産を計上して、減価償却費として経費化するので、数年にわたって経費にしていく必要があります。

修繕費か減価償却か判断するのは意外と難しい

外壁塗装を修繕費か資本的支出(減価償却)か判断するのは意外とややこしく、税務署がどう判断するか?によっても、どちらに計上するか変わってきます。

修繕費か減価償却か、どっちに計上したらいいか迷う場合には、担当の税理士などに確認するようにしましょう。

アパートの減価償却費ってどうやって計算するの?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

アパートの減価償却費の計算方法ですが、たとえば、ウレタン樹脂の塗料を利用して外壁塗装した場合、耐用年数は10年なので、10年間で減価償却する計算となります。

例えば、外壁塗装費用に500万円かかったとしたら、500万円を10年間で償却していく、ということになります。

法定耐用年数ってなに?

法定耐用年数とは、税法で規定される耐用年数を指します。

法定耐用年数と会計上の耐用年数は一致しないことがありますが、その差額は税効果会計が適用され、繰延税金資産が計上されます。

会計上の耐用年数とは?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

会計上の耐用年数は、企業環境や固定資産の利用状況の変化を検討して決定します。

そのため、全く同じ資産を保有する企業があったとしても、企業の利用状況によって耐用年数は異なるのです。

つまり、企業の個別の状況を反映して決定される耐用年数ということです。

会計上の耐用年数は定期的に見直しがされ、将来の見込みが以前の見積もりと著しく異なる場合は、容器および時期以降の減価償却費を修正しなければならない、としています。

アパートの外壁塗装の塗料の法定耐用年数とは?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

実は、外壁塗装の塗料には法定耐用年数はありません。

そのため、外壁塗装をした場合には、塗装する建物の耐用年数が適用されます。

建物の耐用年数は以下となります。

  • 鉄骨鉄筋コンクリート/鉄筋コンクリート→住宅用47年/事務所用50年
  • 金属造(骨格材の肉厚4㎜超)→住宅用34年/事務所用38年
  • 金属造(骨格材の肉厚3㎜超4㎜以下)→住宅用27年/事務所用30年
  • 木造モルタル→住宅用20年/事務所用22年

建物の耐用年数の詳細は、国税庁のホームページでも調べることができますよ。

なお、建物の耐用年数についてはこちらで詳しくご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
マンションの外壁塗装、気になる耐用年数とは?

ちなみに外壁塗装には法定耐用年数はない、とお伝えしましたが、各企業が定める「期待耐用年数」というものがあります。

アパートの外壁塗装塗料の期待耐用年数

各企業が定める期待耐用年数は以下となります。

  • アクリル系塗料…5~8年
  • ウレタン系塗料…8~10年
  • シリコン系塗料…10~15年
  • ラジカル塗料…12~18年
  • フッ素系塗料…15~20年
  • 断熱塗料…16~18年
  • 光触媒塗料…16~22年
  • 無機塗料…18~22年

外壁塗装費用を減価償却する場合には、法定耐用年数と期待耐用年数の違いをしっかり把握しておくようにしましょう。

外壁塗装の塗料は耐用年数が法的に決まっているわけではない、ということを利用して、何度も外壁塗装することはNGですよ。

30年持つ外壁塗料がある?!

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

減価償却を計算するときに、外壁塗装会社に、「うちの塗料は30年もつ」と言われて30年で減価償却を計算する人もいるようです。

しかし、基本的に30年持つ外壁塗料はありません!!

長くても塗料の寿命は20年です。

もしそう言う外壁塗装会社がいたとしたら、それは悪徳業者である可能性が高いので注意してください。

悪徳外壁塗装業者の特徴としては、外壁塗料が特別であることを主張したり、料金を異常に安くする、「すぐに外壁塗装しないと危ない」と言って契約を急がせる、オリジナル塗料があると言って勧める、などです。

オリジナル塗料にいい塗料はほとんどないと言っても過言ではありません。

悪徳業者の場合、手抜工事をすることも多く、塗料を水で薄めたり、塗装回数をごまかしたりすることがあります。

完成後の見た目はとても綺麗に見えますが、手抜き工事をすると、早くて数か月後に塗装のし直しが必要、なんてことになりかねません。

外壁塗装業者を選ぶ際は、必ず数社比較してから決めるようにしてください。

そして必ず、すべての業者から見積もりをとり、内訳や工事面積を記載してもらうようにしましょう。

アパートの外壁塗装費用を減価償却、修繕費として計上するそれぞれのメリットは?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

減価償却費、修繕費、どちらに計上するかによって、メリットはちがいます。

とは言え、長い目で見ると、どちらに計上しても節税できる金額にほとんど差はありませんので、現状自分の会社がどういった状況なのか?によって判断するといいでしょう。

減価償却費にするメリット

外壁塗装費用を減価償却にするメリットは、数年に分けて経費を計上することができるということです。

つまり、利益が少ない場合は、翌年に計上を繰り越すことができるというわけです。

利益が少ないときに経費計上すると、業績が良くない、と判断され、融資の審査が厳しくなることがあるのです。

融資を検討している場合は、減価償却として経費計上する方がメリットが大きいです。

修繕費にするメリット

外壁塗装費用を修繕費に計上するメリットは、経費を必要経費として一括で計上できることです。

特に、アパートの外壁塗装となると、かなり多額の金額になることが想定されます。

その金額を一括で経費にすることは、大きな節税対策となります。

ただし、あまり高額でも節税対策としては限界があります。

また、以前に外壁塗装をしたことがある場合は、前回の外壁塗装費用と比較されることもありますので、前回よりも経費が高くなっている、という場合はしっかり理由を説明できるようにしておきましょう。

現金が手元にほしい、という場合も、修繕費に計上することで現金を手元に残しておくこともできます。

工務店にも相談してみよう

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

賃貸マンションやアパートの外壁塗装を行っている業者さんは、経費の計上にも詳しい場合が多いので、迷ったら工務店に一度確認してみるのもいいでしょう。

アパートのオーナーをしている場合であれば、税理士さんと契約している方も多いと思いますので、迷った場合は担当の税理士さんに聞いてみるのも手です。

修繕費にするか、減価償却に計上するかでも納税金額が変わりますが、長い目で見ると、修繕費に計上しても、減価償却に計上しても、結果的に納税額に大きな違いはないようです。

外壁塗装費用が300万円を超えた場合は修繕費に計上できないの?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

先ほど、修繕費に計上できる条件として、300万円以内の外壁塗装工事が条件である旨お伝えしました。

「 基本的には資本的支出(小額減価償却資産)にあたるが1個10万円未満のもので総額300万円まで」

しかし、アパートの外壁塗装をする場合、300万円を超える金額になる場合もありますよね。

その場合、修繕費に計上したくても修繕費に計上できないのか?という質問が多くあります。

例えば、外壁塗装費用が600万円になったとします。

その場合、300万円は修繕費、残りの300万円を減価償却として計上することができる場合もあります。

また、以下の条件もありますよね。

「修繕費が前期の決算日時点でのその固定資産の取得価額の10%以下」

この場合は、外壁塗装費用が前期の決算日時点で固定資産税の取得価格の10%を超えている場合、その支出金額の30%、もしくは前期の決算日時点での固定資産税の10%のうち、少ない金額が修繕費として計上され、残りの支出金額は減価償却として計上することができます。

クイズ!この場合は修繕費?減価償却?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

ここまで色々と説明してきましたが、ここで理解度チェック!

次の事例の場合、経費は修繕費となるでしょうか?減価償却となるでしょうか?

考えてみてくださいね!

アパートの単純な外壁塗装の場合

単純な外壁塗装をする場合、修繕費となるでしょうか?減価償却となるでしょうか?

「外壁が汚れてきたので外壁塗装をしよう」という場合は、修繕費となります。

前回と同じ塗料を使って外壁塗装する場合は、高い確率で「修繕費」となりますよ。

アパートの外壁塗装の塗料を高い塗料に変更した

では、外壁塗装をする場合、耐久性を持たせるために塗料をグレードアップした場合は、修繕費と減価償却、どちらに計上されるでしょうか?

多くの場合、塗料をグレードアップする行為というのは、不動産価値を高める行為としてみなされるので、減価償却に計上されることが多いようです。

外壁塗装だけではなく、外壁をタイル張りにして耐久性を高めた、という場合も、減価償却となります。

工事期間が短い、工事費用が安い

工事期間が短い、工事費用が安いというのは、いったいどのくらいが相場なの?と思う方も多いと思いますが、基本的に、外壁塗装の場合は前回塗装した時から3年以内に再塗装する場合や、外壁塗装費用が20万円以下であれば修繕費として計上しましょう。

保険が落ちた場合、保険金は収入になる?

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

自然災害などが原因で外壁に影響があった場合、保険金が下りることがあります。

この場合、保険金は収入になるかどうか、疑問に思う方もいるのですが、災害保険は収入にはなりません。

例えば、自然災害の被害に遭ったために、1000万円の保険金がおりたとします。

実際に外壁塗装に掛かった費用は800万円だったとして、残りの200万円は非課税となります。

ただし、これは個人事業主の場合で、法人化している場合は取り扱いが大きく違います。

法人化している方は、必ず税理士さんなどに確認するようにしてください。

まとめ

アパートの外壁塗装をする場合の減価償却

アパ―トの外壁塗装をする場合、減価償却とするか、修繕費とするかは、実はとても判断しにくいことが多いのです。

自分では修繕費と思っていても、税務署が減価償却として処理する場合もありますし、その逆もあり得るため、そのあたりが、「判断が難しい」と言われるゆえんのようです。

修繕費にするか、減価償却となるか、ある程度判断基準はあるものの、人によって判断が違うのですね。

自分で判断できない、という場合は、勝手に勘定科目に書いたりせずに、税理士や外壁塗装会社に相談してみましょう。

有益な情報をくれることが多いですよ。

なお、アパートの外壁塗装の耐用年数や費用の基本知識はこちらでもご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
アパートの外壁塗装の基本<費用や耐用年数について>

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